さて、これまでで基本的にOOPチックな考えてF#のプログラムを書くときに必要そうなことは大体おさえてると思われます。ということで、一区切りの寄り道として簡単なWPFアプリケーションを組んでみようと思います。コードの解説はしません。簡単にコード内にコメントで何をしているか書いているのでそれを参照してください。
プロジェクトの設定
まず、F#のコンソールアプリケーションのプロジェクトを作成してプロジェクトのプロパティを開きます。コンソールアプリケーションという設定になっているので、これをWindowsアプリケーションに変更します。
そして、参照設定で以下のものを追加します。
- PresentationCore
- PresentationFramework
- WindowsBase
- UIAutomationTypes
レッツプログラミング
プロジェクトの設定が終わったら以下のようなコードを書きます。
// スクリプトで実行したときのための参照設定
// fsi このファイル名 で実行したときに有効になる
#if INTERACTIVE
#r "PresentationCore.dll"
#r "PresentationFramework.dll"
#r "WindowsBase.dll"
#endif
open System
open System.Windows
open System.Windows.Controls
// メインウィンドウ
type MainWindow() as this =
inherit Window()
// ウィンドウに置くコントロール
let panel = StackPanel()
let button = Button(Content = "Click")
let text = TextBlock()
do
// 色々初期化するよ
this.Title <- "F#"
// イベントを追加!後方パイプ演算子がいい仕事してます
button.Click.Add <| fun e ->
text.Text <- DateTime.Now.ToString("yyyy/MM/dd HH:mm:ss")
// StackPanelへコントロールを追加。値はいらないのでignore関数で捨ててる
panel.Children.Add button |> ignore
panel.Children.Add text |> ignore
// 最終的にパネルをコンテンツに追加
this.Content <- panel
type App() as this =
inherit Application()
do
// StartupイベントでMainWindowの表示
this.Startup.Add <| fun e ->
let w = MainWindow()
w.Show()
// アプリを実行する関数
let main() =
let app = App()
app.Run() |> ignore
// STAThreadで動かしたい時はdoに属性つけるらしい
[<STAThread>]
do
main()初めて出てくるのはignore関数くらいだと思います。これは戻り値を捨てる関数です。戻り値がいらないけど、メソッドを呼びたいときにパイプ演算子でつないで呼び出したりします。
実行するとウィンドウが表示されて、ボタンを押すと画面に現在の時刻が表示されます。

過去記事
- 手軽なスクリプト言語としてのF#
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その2
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その3
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その4
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その5
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その6
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その7
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その8「レコード」
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その9「クラス」
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その10「継承・アブストラクトクラス」
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その11「インターフェースと演算子のオーバーロード」
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その12「ラムダ式とイベント」
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その13「オブジェクト初期化子みたいなの」
- 手軽なスクリプト言語としてのF# その14「合成演算子とパイプ演算子」